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【シュタイナー】霊性回帰の必要性②人間の存在目的について~真の自我形成と死の世界への進入~

空と大地アイキャッチ 基礎知識&人類の課題(シュタイナー思想)
natan
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私の宇宙からこんにちは、natanです。

今日はシュタイナーの宇宙的な視点から、人間存在の本当の目的と、予言めいた人類の未来についてご紹介したいと思います。

◎前回までのお話はこちら↓

現文明の世界観

まずは、前回のお話のポイントを復習します。

●現代社会が抱える問題の根底には、人間の物質的欲望やエゴイズムという魂の問題がある。

●近代以降発達した現代科学においては、世界の基礎は物質であると考える。その結果、人間は物質存在であり、人間の魂の働きも無機的な脳内の化学反応と考える。

●近代以降の世界観は、突き詰めれば「人間は単なる物質存在であり、人間は死ねば終わり」という空虚な考えに行きつく。

しかし、このような考えを検証しなければ、現代社会が直面する問題を本当に解決することはできない。

シュタイナーの見解(前編)

この現代の価値観について、シュタイナーの見解は下記のとおりです。

①人間は私たちが通常考えているより、はるかに深い存在である。

②人間は単なる物質存在ではない。人間は肉体の他に、「魂」及び「霊」を備えた存在である。魂の中核にある「霊」こそ人間の本質であり、人間の永遠の存在核、生命核である「体」や「魂」は、「霊」によって生み出されている。

③「肉体」は死とともに滅びるが、人間の本質である「霊」は死を超えて存在する。

④「霊」は自ら進化を遂げていくために繰り返し地上世界に現れる。くり返し地上に現れる霊の法則は「輪廻の法則」として知られている。また、霊と一体になった魂の法則は「カルマの法則」、肉体の法則は「遺伝の法則」として知られている。

⑤くり返し地上に現れる霊は、「人間の真の自我」と呼ばれる。人類と人類社会は、もっとも深い意味でこの「真の自我」の完成に向けて歴史を進めてきている。

一気に書いてしまったので、こまかく見ていきますね。

「霊」こそ本当の存在

①人間は私たちが通常考えているより、はるかに深い存在である。

②人間は単なる物質存在ではない。人間は肉体の他に、「魂」及び「霊」を備えた存在である。魂の中核にある「霊」こそ人間の本質であり、人間の永遠の存在核、生命核である「体」や「魂」は、「霊」によって生み出されている。

③「肉体」は死とともに滅びるが、人間の本質である「霊」は死を超えて存在する。

上記の①~③に関しては、私も含め、みなさんもなんとなくご存知の話だと思います。

ここで一つ重要なのが、「霊」という存在について。

日本人はどうやら「魂=本当の自分」というような考えを持っているみたいです。(私もそうだと思っていました。)

しかし、シュタイナーいわく、

「霊」という存在こそが本当の自分である

といいます。

魂とは何か?

では、魂とは何かというと、たとえるなら「霊」がロボットのCPU的存在だとすると、魂はロボットを動かすためのソフトウェアみたいなイメージです。

ロボット

その魂というソフトウェアは「感覚・心情・意識」という、普段私たちが心で感じ取っているものを処理しているそうです。

私たちはこの物質世界において、自分という存在と感覚、心情などはセットで感じています。

しかし、真の宇宙は反転した世界なので、感覚や心情なども本来は霊とは別のようです。

アストラル界エーテル界

輪廻の法則

④「霊」は自ら進化を遂げていくために繰り返し地上世界に現れる。くり返し地上に現れる霊の法則は「輪廻の法則」として知られている。また、霊と一体になった魂の法則は「カルマの法則」、肉体の法則は「遺伝の法則」として知られている。

また④に関して、

  • 霊の法則:輪廻の法則
  • 魂の法則:カルマの法則
  • 肉体の法則:遺伝の法則

これもキレイに、三位一体の構造になってますね。

natan
natan

輪廻とカルマがしっかり分かれているし、肉体の遺伝も法則とは思いもしませんでした!

真の自我を完成させる目的がある

⑤に関して、これがシュタイナー思想で一番重要なポイントです!

⑤くり返し地上に現れる霊は、「人間の真の自我」と呼ばれる。人類と人類社会は、もっとも深い意味でこの「真の自我」の完成に向けて歴史を進めてきている。

これが、今私たちがこの時代に生きる目的です。

「自我」とは「私は私である」という意識状態のことですが、じつはこの「自我」は、とても奥深い特性を持っています。

iam

「自我」とはけっして「エゴ」のことではありませんので、ここ注意です。

今、私たちが保持している「自我」を、今度は高次の「真の自我」へと霊的に変化させていくのが人類の目標になります。

シュタイナー思想において「自我」は一言で説明できないほど大切な、人間存在の「核」となるお話なので、この件はのちほど詳細にお伝えしたいと思います。

シュタイナーの見解(後編)

さらにシュタイナーは続けます。

⑥人間が霊、魂、体からなるように、この宇宙は霊界、アストラル界、エーテル界、物質世界からなっている。霊界、アストラル界、エーテル界は物質的な時空と重なって存在している。

⑦人間の霊が魂や体を生みだしているように、宇宙の本源である霊界が、アストラル界、エーテル界、物質界を生みだしている。我々が物質と呼んでいるものも霊の現れである。

⑧近代以降の自然科学は、知性を通して、この物質界を把握することによって発してきたが、これからの人類は、自らの霊性を回復させ、物質世界だけでなく、その背後にある高次世界を直接認識するようになる。

死の扉を人類が開けていく

⑥⑦に関しては、以前も軽く触れてきたので、なんとなく意味がわかると思います。

重要なのが⑧。

⑧近代以降の自然科学は、知性を通して、この物質界を把握することによって発してきたが、これからの人類は、自らの霊性を回復させ、物質世界だけでなく、その背後にある高次世界を直接認識するようになる。

ここでいう「物質世界の背後にある高次世界」とは、じつは人間が眠りの中で訪れる世界であり、また同時に死後の世界のことでもあります。

このためシュタイナーは、

ルドルフ・シュタイナー
ルドルフ・シュタイナー

これからの人類は、近代以降の科学発達の中で、人類が向き合ってこなかった死の世界の扉を人類が再び開いていく。

と断言しています。

空と大地

その世界を開いていくのが、シュタイナー思想やヌーソロジーだと私は思っています。

シュタイナーは20世紀初頭に活躍した人物ですが、その時点でもう、人類の未来を見ていたようです。

量子力学が誕生する前にシュタイナーは亡くなりましたが、彼は量子力学の誕生を匂わせる予言も残しているので、その洞察力はすさまじいものだったと思われます。

霊的進化の過程

さらに宇宙的規模で、今後私たちが進んでいく霊的進化が、どういうものなのかについても触れておきたいと思います。

●人間の霊的進化とは、人間自らの自我の力で、人間の物質体、エーテル体、アストラル体という下位の構成体を、マナス、ブッディ、アートマという高次の霊的身体に変容させていく過程である。

●霊的存在としての人間は、この地球紀においては輪廻を通じ、今の感覚では数万年の時間経過の中で、宇宙や地球全体とともに進化の歩みを進めてきている。人間は単なる宇宙の塵のような存在ではなく、宇宙や地球と運命を共にする存在であり、同時に宇宙や地球の進化に責任を持つ存在である。

先ほど、今の時代は「真の自我」を形成する時期だとお話しましたが、

その自我をもとに、今度は身体を霊的に変容させていく

そうです。

これは物理的な時間でいうと、多分、数万年という長い時間をかけて、目指していくことになると思われます。

聞き慣れない用語が出てきていますが、こちらに関しても今度詳しくお話していきます。

さらに、この霊的進化の中で人間は、

ルドルフ・シュタイナー
ルドルフ・シュタイナー

自分たちの存在が、宇宙と地球の進化に深く関わっているということを自覚する

とのこと。

このような宇宙的視点で私たちの今後の進化を見てみると、今の私たちはまだまだ赤ちゃんなんだなと思ってしまいます。

まとめ

最後にシュタイナーの言葉をご紹介しますね。

現代の人類にとって最も重要なことは、人間が自らの魂の中に再び「霊」を見出すことである。

人間はかつて霊的世界を見る能力を持っていたが、人類進化の過程の中で一旦そのような能力を失う必要があった。

しかし20世紀以降、人類は再びそのような能力を回復する時代に入っている。

人間は自らの中に「霊」を見出すことによって、本当は自分がどのような存在なのかを深く知るようになる。

そして、人類は「霊」の世界を知ることにより、世界の理解の仕方が根本から変わり、人類文明の在り方は一変していく。

シュタイナー思想とヌーソロジー

これがヌーソロジーでいえば、シリウス領域で今後発現してくる新しい人類の世界なんだと思います。

以上、なぜ今霊性回帰が必要なのか、そして今後の私たち人間の存在目的についてシュタイナー思想より簡単な大枠のご紹介でした。

次回から、より詳しく霊性に関するお話をしていきたいと思います。

次回もお楽しみに♪

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