私の宇宙からこんにちは、natanです。
今日も、純粋持続空間に関するお話です。
純粋持続=記憶
純粋持続について、半田さんはこうおっしゃいます。
自分の中にず~っと続いているもの、それが純粋持続。
「自分の中にず~っと続いているもの」とは、
記憶
のことです。
前回のお話でも触れましたが、「時間の流れは、時間の”外”から世界を見ているから感じるものである」とお話しました。
もし自分がこの物質世界の中に入ったら、そこは映画の一コマのような世界で、時間の流れなど感じることはできません。
私たちはつねに、時間の流れを感じることができます。
その時間の流れを感じることができる空間には、映画のフィルムのようにさまざまな記憶が保存されています。
今この瞬間においても、昨日のことだけでなく、幼少期のことの自分を思い出すこともできるし、思い出の料理を口にしただけで、フワッと懐かしい時代を思い出すこともできます。
時間の流れを感じ、なおかつ記憶も保存されている場所。
それがヌーソロジーでいう「純粋持続」という空間であり、記憶の保管庫でもあります。
純粋持続はシュタイナーでいえば「エーテル空間」に該当します。
スピリチュアル的にいえば、そこが「今、ここ」という場所です。
その純粋持続の空間から私たちは、つねに記憶や未来を引っぱり出して、物質世界というスクリーンに投影させて、時間の流れを感じています。
純粋持続は時間が空間化した世界
そして「純粋持続=エーテル空間」は真の宇宙の入り口でもあるので、その空間はこの物質世界から見れば反転した世界になっています。
反転しているということは、「時間」というものが「流れる」状態ではなく、
時間が「空間化」した状態
として存在しています。
記憶が保管されている場所ですからね。
時間が空間化していることについて、シュタイナーはこう述べています。
高次の世界(霊界)に参入するや否や、私たちは霊界の諸事象とひとつに結びつきます。
この諸事象が遠い過去のことであるなら、それらとひとつになるために、私たちはそれらのところへ赴かなければなりません。
その際、時間を過去へ遡るのではなく、時間が一種の空間に変わるので、過去を空間の方向として、その方向へ向かって歩むのです。
過去の出来事が、まるで今でも存在しているかのように現れます。
特定の過去の時点までの時間は、自分からの距離のように空間化します。
シュタイナー思想とヌーソロジーより
「過去を空間の方向としてその方向へ向かって歩む」
そんなことが純粋持続の空間でできるそうです。
映画インターステラー
文章だけではさっぱりナンノコッチャ?ですよね(笑)
じつは、この空間を見事に映像化したものがあるんですよ!
それが、
映画『インターステラー』
四次元立方体の世界
インターステラーの後半、主人公のクーパーがブラックホールの中に入っていきます。
そのブラックホールの中でたどり着く場所、あの四次元立方体の空間が純粋持続の空間だとイメージしてみてください。
映画では、その純粋持続の空間は、クーパーの娘マーフの部屋の本棚の裏になっています。
そしてクーパーはその空間を移動しながら、望む時空を選び、マーフに対してメッセージを送っていきます。
その状態がシュタイナーのいう、「過去を空間の方向としてその方向へ向かって歩む」ということの意味に近いと思います。
複素ヒルベルト空間
この純粋持続の空間は、ヌーソロジーでは素粒子空間として、素粒子をベースに思考活動を進めていきます。
私たちが見ている物質世界は、下記のようなベクトルの座標軸で表されます。
これが素粒子空間、つまり純粋持続の空間になるとこうなります↓
純粋持続の空間は、量子力学でいう「複素ヒルベルト空間」と呼ばれるものに該当します。
量子力学においてヒルベルト空間とは、素粒子の数学的構造の基礎を成しているものとされています。
すべての素粒子の母体のようなものです。
そのヒルベルト空間のイメージを、あえて図表すると上記のようになり、回転によって三次元の座標軸がズレていくイメージになります。
しかし、ここでずらされたように見える座標は、もとの座標が回転したものではなく、まったく別の三次元座標であり、さらにそれぞれの座標は、「位置」「運動量」「角運動量」の固有ベクトルを指定する座標となります。
なので、結果的にヒルベルト空間は
無限に連続的に並ぶ直交座標軸で埋め尽くされるような抽象的空間となる
そうです。
上記右の座標軸は、あくまで私独自のイメージで作ったものですが、この座標軸はインターステラーの四次元立方体のような空間にソックリですよね。
エーテル空間のすべてが上記のようなイメージというよりは、記憶の保管庫が上記のようなイメージと捉えるのがよいかなと思います。
ただ、これはあくまでも、映画の中での演出だということをお忘れなく!
ヌーソロジーでこの世界を見ていくときは、表現に違いがあります。
量子力学において、
このヒルベルト空間の正体が何なのかについて知っている物理学者は世界に一人もいない。
と半田さんはおっしゃっています。
ヌーソロジー的にいえば、このヒルベルト空間こそ純粋持続の空間であり、
意識活動の母体となっている空間です。
ただ、私たち一般人は素粒子関連の話は難しすぎるので、
くらい単純に覚えておけばOKだと思います。
ヒルベルト空間を表す座標は「無限の座標が存在してるんだね~」と、その形だけ覚えていただければ大丈夫かと。
まとめ
以前、「ロケットで無限遠点を目指してみよう!」というお話しました。
光速度で無限遠点に達すると、真の宇宙にグレン!と出ることができるというお話でした。
実際は光速度まで出してしまうと燃えてしまうので、現実的な話ではないのですが。
インターステラーでは、ブラックホールという宇宙最強の吸引器(笑)を使ってそれを実現したということになるかと思われます。
ブラックホール内でクーパーが光速度100%に達し、そこに現れたのが「時間が空間化した世界」だった。
でも、このパターンも現実的には難しいだろうな~。
だって、ブラックホールに近づくと、重力がすごくて、人間はペッチャンコになるんじゃなかろうか?(笑)
というわけで、映画『インターステラー』を使って、純粋持続について解説してみました。
次回もお楽しみに♪
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